水面の反射を鏡のように映すのには、PLフィルターを使用します。
このテクニックは、僕が考え、テストした結果を基に紹介しております。
既に、有名になっている技術だと思いますが、改めて、ブログにて紹介いたします。
折角の旅の思い出の写真です。
アマチュアの方でも綺麗な写真として残したいであろうと思い紹介いたします。
PLフィルターは、普通、水面の反射光をカットして、水の中まで見えるような写真を写すのに使われるフィルターです。
しかし、使い方を逆にすると、水面の反射光が増えるのです。
また、景色などに使用すると、物凄く遠景がハッキリ写せる魔法のフィルターです。
遠景をハッキリと写す場合は、PLフィルターを水面の反射光をカットする位置(縦波カットの状態)にして撮影します。
光には、縦波と横波があると言われています。
PLフィルターは、選択的に縦波をカットしたり、横波をカットする事ができるフィルターです。
まず、広視野角の液晶テレビ受像機の電源を入れて、お好きなチャンネルを選択して画像を映し出して下さい。
LEDは、ダメです。縦波、横波共に、ワイドだから、PLフィルターの位置決めに使えません。
液晶画面は、ワイド設計のモニターでないと、見づらいのをご存じだと思います。
モニターの製造に携わっていませんので良く知りませんが、たぶん、ワイド設計の液晶は、画面にPLフィルターを装着していると思われます。
その為、元から、横波だけの光源なのです。
この広視野角の液晶テレビ受像機を使って、PLフィルターの縦波カット位置と横波カット位置を確認するのに使用します。
【縦波カットの場合】
カメラを縦位置に構えて、広視野角の液晶テレビ受像機に写っている画像が消えるまで、PLフィルターを回転させて下さい。
広視野角の液晶テレビ受像機に写っている画像が消えたところが、縦波カットの位置です。
【横波カットの場合】
カメラを横位置に構えて、広視野角の液晶テレビ受像機に写っている画像が消えるまで、PLフィルターを回転させて下さい。
広視野角の液晶テレビ受像機に写っている画像が消えたところが、横波カットの位置です。
【写真A】
PLフィルター 無し
【写真B】
PLフィルター 縦波カット
カメラを盾に構えてテレビ画面が完全に見えなくなる位置です。
【写真C】
PLフィルター カット弱
縦波カット位置への回転途中のテレビ画面。殆ど、画面が消えていません。
【写真D】
PLフィルター 横波カット
カメラを横位置に構えて、テレビ画面が完全に見えなくなる位置です。
【写真E】
PLフィルター カット弱
横波カット位置への回転途中のテレビ画面。殆ど、画面が消えていません。
フィルターには、色々と文字が書かれています。文字の位置で正確な位置を覚えて下さい。
僕は、一番レンズに近い部分に保護フィルターを付けています。
保護フィルターの文字とPLフィルターの文字で、位置を覚えております。
レンズによって、番いますので、全てのレンズの位置を確認して覚えておく必要があります。
スクリュー型のフィルターの場合でも、メモした位置でOKです。
付けた状態で変化するかと思いきや、意外と変化しません。
少し、きつく締めた場合等、締め具合で、位置がずれる程度です。
僕は、レンズごとに、PLフィルターの位置をメモに書いて持ち歩いております。
空を写してみました。
【空を写した時のコントラストの強さ】
左から順番にコントラストが強くなっていきます。
横波カット(PL有)→横波+縦波(PL無)→縦波カット(PL有)です。
縦波カット(PL有)が最大コントラストになります。
次に、フライパンに水を入れて、水面の反射映像を写してみました。
2023年04月04日
晴天
フライパンに水を満たして撮影
三脚を使用して角度を一定に保って撮影
逆光と順光はそれぞれ違う場所で撮影
ピントは、AFにて撮影。
シャッタースピード優先設定で撮影しました。
1) 横波カット
a) 逆光 写真1-a 窓枠がハッキリと写っている。
b) 順光 写真1-b 建物がハッキリと写っている。フライパンの底が全く、写っていない。
2) 縦波カット
a) 逆光 写真2-a 窓枠が薄っすらと写っている。
b) 順光 写真2-b 殆ど何も写っていない。
3) フィルター無し
a) 逆光 写真3-a 窓枠がややハッキリと写っている。
b) 順光 写真3-b 建物が写っている。なんとなく、フライパンの底が写っている。
以上のテストから結果を考察しました。
[逆光]では、横波カットが最高に反射光が多い。窓枠が一番ハッキリ写っている。
[順光]では、横波カットが最高に反射光が多い。
フィルター無しに比較して、やや露出不足だが、それでも、横波カットは、建物がハッキリ写っている。
【反射光の場合】
水面の反射映像の写真撮影実験結果から、以下の事が解りました。
左から順番に反射光が強くなっていきます。
縦波カット(PL有)→横波+縦波(PL無)→横波カット(PL有)です。
横波カット(PL有)が最大反射光になります。
以上の空の撮影実験と水面の反射映像の撮影実験の結果から以下の事が解りました。
【縦波カットの場合】
屋外は、殆ど縦波で満ちています。太陽光線を背中にした状態(順光)の場合、PLフィルターの効果が最も強くなりコントラストが強い写真が写せます。
遠景は、どうしても、紫外線の効果で薄くなってしまいますので、PLフィルターを使う事で遠くの景色を綺麗にクッキリと写す事が出来ます。
但し、このPLフィルターの位置では、水面の反射映像が消されてしまいます。
【横波カットの場合】
遠景は、逆にコントラストが弱い写真になります。
但し、水面の反射光は、多くなります。
太陽が沈んで行く時や、太陽が昇る時の水面の反射をより強く映し出す事が出来ます。
また、逆さ富士や、オムニ塩湖など、水面に映ったものをよりハッキリと映し出す事が出来ます。
ダイヤモンド富士の写真で手前に水がある場合、水面の太陽の反射光をよりはっきりと光らせる事ができます。
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